明けましておめでとうございます。
先週末、熊本で行なわれた「けんちく寿」というイベントに参加してきました。趣旨は、現役で活躍中の建築を人間と同じように、二十歳、還暦などの節目で祝うというもの。今回は、菊竹清訓設計の熊本県伝統工芸館の34歳厄晴れ(女性)のお祝いでした。
当時、菊竹事務所に在籍されていた遠藤勝勧さん、首藤泰比古さん、施工を担当された方も出席され、施工中の面白エピソードなどを聞くことができました。伝説の菊竹さんの一筆書きスケッチも見ることもできました!
遠藤さんは、「建築の長生きの秘訣は、一人でも多くの人がその建物に来ることです。」とおっしゃっていました。伝統工芸館は、ガラス張りの工房や、収蔵庫を展示室とつなげるなど、斬新なプラン二ングで来館者を飽きさせない構成になっています。また、打ち込みタイル、直接雨がかりにならない開口部のディテールなど技術的な面でも、建築が長生きできる仕掛けがありました。そしてこうした設計者の想いを、館長さんをはじめ、多くのスタッフの方々が理解して建物を大事にされていました。
建築の価値を、一人でも多くの人に伝える「けんちく寿」。
年始から厄晴れな一日でした。
はしさこ