今週のBlog担当のしらはまです。
先日、熊本市現代美術館で開催されている「鉛筆のチカラ 木下晋・吉村芳生展」に行ってきました(橋迫さんに続き熊本ネタでごめんなさい)。
この絵画、遠くから見るとモノクロの写真のように見えますが
近づいてよく見ると真っ黒に塗りつぶされたところでさえも緻密に走る鉛筆の線や消しかすが残り、荒々しい姿が見えます。
この絵画も
実は端っこが下書き状態で、普段よく見る色鉛筆の姿がかいま見えます。
パソコンやスマホが必需品となった生活の中で”鉛筆”を使って描くという行為は究極のアナログ行為だと思います。そんな弱々しいアナログ行為の集積はそれを描いた人の尋常ではないエネルギーや執念を放ち、見る人に感動やパワーを与えてくれる力強さや全てを受け入れてくれるような包容力のようなものを感じました。
建築でも3DやCADなどデジタル化が進んでいますが、模型(3Dプリンタで作られたものではなく…)や手書きの図面など建築にもまだまだアナログな部分は多いですし、お施主さんや現場に関わる人とのコミュニケーションも言ってみればアナログな行為です。デジタルにもアナログにも一長一短ありますが、その向こう側に”だれか”がいることやその”だれか”の暖かみを感じることはデジタルが進むこれからの時代でも大切にしていきたいと思います。
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「鉛筆のチカラ 木下晋・吉村芳生展」
2/8(日)まで開催
会場:熊本市現代美術館 ホームページ
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しらはま