西法寺本堂がいよいよ建方にはいりました。
これまで庫裏(お寺の住居)・納骨堂・門徒会館は私たちの設計・監理の仕事。本堂は広島の徳岡棟梁による設計・施工で、私たちはコーディネーターといった感じの立場での関わり方です。
目の前で言葉を失うほどダイナミックで複雑な木組みが起こっています。一度はめた部材を抜いたり、立てた柱を斜めにしたりしながら、どう考えても入るはずはない彫り込みに少しずつ部材が入り、ギシギシと音を立てながら組み上がっていきます。
ようやく組めた!と思ったら、クレーンが「もう一本挟んでね!」と次の部材を運んで来て、また斜めにして・・・
価格競争入札や建築基準法改正などの複雑な社会構造にこのような技術が飲み込まれてしまうことは悲しいことです。関西以西で社寺を専門にしている工務店はかなり少なくなってきているとのこと。黙々と作業をする大工さん、また、その仕事をするフィールドを提供した西法寺に深く敬意を表します。なかなか出来ることではありません。