11/14(土)に那珂川市で行われた裂田溝ライトアップに行ってきました。
裂田溝(さくたのうなで)というのは、那珂川市の市街地からすこし南方、那珂川を上流へ遡ったところにある「人工用水路」です。用水路というと近年つくられたもののように感じますが、その歴史は古く1300年前の日本書紀に記述が残っているほどです。
1800年前に神功皇后が朝鮮半島の攻略に際して、現在の那珂川市にある現人神社の神田に水を引くため那珂川から溝を掘らせたところ、途中で大きな岩に当たり工事が中断したそうです。
神功皇后が武内宿禰に命じて祈りを捧げたところ、突如雷が落ち岩が割れて水が流れたとのこと・・・。
ちょっと調べただけでも、登場人物も出来事も謎だらけで武内宿禰は300年以上生きたとかで伝説づくめの場所なのです。
ふだんの夜は暗く静かで山の稜線だけがくっきりうつくしく浮かびますが、この日は豊かな環境を生かしてさまざまなライトアップが行われます。
同日、伏見神社では岩戸神楽が奉舞されました。
ミリカローデン那珂川のリニューアルに向けて、那珂川の歴史をすこしずつ調べていますが、那珂川にはたくさんの神話が残され、郷土資料を介してたくさんの歴史を知ることができました。
実際に神楽をみるのははじめてだったので、わたしのようなよそ者が行っても良いのだろうか思いながらもど真ん中でじっくり拝見しました。興奮して動画も写真もたくさん撮りましたが、伝えきれませんね!
しんと静かな境内で、太鼓の合間に榊がかすれる音や遠くの焚き火の音まで聞こえます。両手にもった刀や榊で舞台全体をつかって舞ったり、3人で舞台上を回りながら舞うと白い装束が花びがぶわっとひらくように見えたり・・・
たぶん、変化を受け入れながら作りつづけることが伝統なんでしょう。誤解を恐れずに言ってしまえば「かっこいいものは残る」のでは、と。
岩戸神楽はほんとうにかっこよかった。スマホに残せないとても豊かな時間でした。