北九州といえば?と聞かれると
「工場の風景」 はきっとベスト3には入ってくるくらい馴染みのあるものです。
工場がある街並は日本各地にたくさんあると思いますが、
北九州は工場と街との距離が比較的近いことが特徴だと思います。
中心市街地の駅裏が工場というのもなかなか珍しい風景なのかもしれません。
建築には色々な使われ方があって
私達の生活に身近なコップや洋服と同じように
機能と形は切っても切れない関係性をもっていますが
普段街中で目にする建物の多くは人が使うということが大前提として素材や形、
大きさが決まっています。
それとは対照的に工場は人も使うし、モノが行き来する場所でもあるので、
使い手がモノと人の間に位置するような建築だと勝手に思っています。
煙が上昇するための造形、物を運搬するための造形 などなど…
他に例を上げればきりがないですが、
だから注意深く見ると、見慣れない形や見慣れない大きさのものをたくさん発見できます。
主語が変わったときの造形は普段当たり前だと考えている事を再考させてくれる機会をたくさん与えてくれます。
これからもひっそりと観察を続けたいと思います。
穴井