最後に高知の牧野富太郎記念館、1999年に竣工していて、ずっと行きたかったのですが、何せ「高知」なかなかついでに行くような場所でもないのでこれまで見ることが出来ませんでしたが、今回、意を決してこの建築を見るために高知に行きました。設計は内藤廣氏。
台風の多いところの高台に位置しているため、山に伏せるような形になっています。
非常に有機的なデザインが、敷地の条件により生み出されたことは理解できます。そこが氏の代表作「海の博物館」と大きく異なるところです。
海の博物館では内藤廣はシンプルな何の変哲もない切妻屋根を架けて、瓦を載せて、その形を氏は「素形(そけい)」と表現しました。この牧野富太郎記念館は自然の条件に合わせて有機的なデザインになっています。
全く異なる手法をとっていますが、「海の博物館」の方が全体として無理がないようです。