先週末に現在進めている図書館の視察に島根県海士町中央図書館へスタッフ総出で行ってきました。
海士町は2000人あまりの町ですが、IターンやUターン者が近年増えている注目度の高い島です。
図書館の入り口では子どもたちが卓球する音が2Fから聞こえたり、セルフカフェコーナーが設けられていたり。
奥へ進むと、青田が目の前一面に広がり、風で揺れる稲の音が心地良いBGMとなっていつまでもここにいたくなる場所です。
図書館内の一角にあるユニークな「種」の貸し出しコーナー。農業や植物などの書籍と一緒に種の貸し出しBOXが設置されています。この種をかりて多めに収穫できた際はここに戻すようになっているそうです。農業を通して畑作業ができる場所や人を紹介する仕組みもあるらしいです。
館内には特徴的な選書やコーナーが随所に設けられており、司書さんの訪れる人への思いやりがこの場所をかたちづくっているようでした。
ここでは公共の図書館だということを忘れてしまうくらい、様々な挑戦的な取り組みをされています。
第四次海士町総合振興計画 海士町をつくる24の提案の冒頭文。
持続可能な島の実現のために住民の一人ひとりの幸せが大きなテーマとうたわれています。経済や人口増加などの活性化を掲げたまちづくりは日本でたくさんありますが、住民一人ひとりの幸せをテーマにするまちづくりは、読めば読む程、考えさせられることがたくさんありました。
早朝は鳥の鳴き声や波の音が静かな町中に響きわたります。
2日間の島生活で感じ取った空気感を現在取り組んでいる図書館の設計で少しでも活かしていければと思います。
一人ひとりの居場所となる図書館を目指して…
anai