少し前になりますが、
先月末、西小倉にある西日本工業大学地域連携センターで行われた
トニカ北九州建築展に行ってきました。
この展覧会は北九州の建築系3大学によって構成されている
北九州建築デザインコミュニティtonica
http://tonicakitakyushu.wixsite.com/mysite
によって主催されており、毎年2月末に北九州界隈の大学から
出展者を募って行われている卒業設計、設計課題の合同展示会、講評会です。
審査員も全国でご活躍されている方々が来られるので、学生達に
とって多くの刺激を受けれる場となっています。今年の審査員は
〇コーディネーター
佐々木翔氏 (INTERMEDIA)
〇クリティーク
加藤渓一氏 (HandiHouse Project)
末光弘和氏 (SUEP.)
松岡恭子氏 (スピングラス・アーキテクツ)
という顔ぶれ。
実は、この展覧会は私が学生の時から始まったもので、
今年で7年目を迎えています。
開催場所や出展者数などこの7年間で多少の変化があったようですが、今も継続して開催されている事に感慨深さを感じます。
弊社にアルバイトとして来てくれていた学生も多く出展しており、
みんなが必死につくった模型やプレゼンテーションボードを見て
自分の学生時代の事を思い出しました。
建築はその時代の影響を多く受けますが、
卒業設計もその時代の多くを反映しているように思います。
会場を一周してみて今年は震災復興、人口減少、地域活性、墓地などをテーマにしている作品が多かった気がします。
なので、提案も仮設的なものや、コンバージョンの提案が多い印象を受けました。
年々、このような卒業設計イベントが全国で増え、学生にとっても色々な評価を受ける機会が増えてきたと思います。
何かの賞を受賞することは確かに嬉しい事ですが
受賞できなかったからといって、それが悪い事ではありません。
今振り返ると、卒業設計はその時の自分のベンチマークのような
存在なのだと思います。
もし、プレゼンテーションがうまくいかなかったのであれば、これから頑張ればいいし、
模型が間に合わなかったのなら、次に間に合うようにするにはどうしたらいいか?を考えて実行できたら
それで意味のある事なのだと思います。
建築設計は長距離走なので一喜一憂せず、改善すべきところは改善して色々なところにチャレンジしていってほしいと思います。
7年間という時間をかけて、ゆっくりと北九州に開かれた建築批評の場ができつつあることは街にとってもいいことだなぁと感じました。
ここから、将来の北九州建築界を担う人が誕生するかもしれません。
これからもずっと続いて欲しいと思う展覧会でした。
学生の皆さん、お疲れさまでした。
(穴井)