2日目競演会の風景
3日目 廻り太鼓の風景
「ドンコ、ドンコ」
「ドンコ、ドンコ、ドンコドンコ、ドドンコドン、スットンスットンドコドコドドンコドン、ドンコドンコドン」
「アヤッサヤレヤレヤレ!」
この季節になると北九州・小倉の街中でそんな威勢のいい音があちこちから聴こえてきます。
毎年開催されている小倉祇園太鼓ですが、今年は観る人ではなく、打つ人になりました。
生まれも、育ちも北九州ではない自分ですが、知人からのお誘いで初めて練習期間から参加させていただいて
お祭りが終わった今でも頭の中に太鼓の音が鳴り響いています。
小倉祇園太鼓は今から約400年前から始まった歴史あるお祭りで、
昭和33年に福岡県の無形文化財として指定されています。
全国的にも珍しいとされている、太鼓を両側から打つ両面打ちの手法をとり、
少し鈍い音を奏で、音の基本調となる「ドロ」(濁)、
甲高くリズムが複雑で前述したドロを習得した上級者が奏でる「カン」(甲)と
太鼓の調律をリードするすり摺り鉦(ジャンガラ)
の三種類の音が小倉祇園太鼓の特徴的な響きを生み出しています。
全日程で3日間開催されますが、私個人のおすすめは最終日に全85団体(2016年)の山車が一つの通りに揃い、
一斉に同じ場所で太鼓を打つ「廻り祇園」です。※写真2枚目
一つ一つは小さな太鼓の音ですが、それらがいくつも集まると、話し声も聴こえなくなる程、
すごい音量になります。
参加するまでは知らなかったのですが、地域、団体によって山車、衣装も異なり、法被や鉢巻きの柄、色も全て異なって、それぞれにちゃんと意味があり、少し似ている衣装の地域同士は実際の場所が近かったりもします。
その違いを発見するだけでも、お祭りを楽しめると思います。
各地域の老若男女みんなが協力し合って、お祭りをつくりあげている姿勢から学ぶことは多く、
最近よく耳にするようになった「まちづくり」の原点を見ているようでした。
これからも少しずつ、まちに参加していけたらと思います。
小倉の夏は太鼓の音とともに始まります
(穴井)