夜中3時まで続いた新年会を終え、翌朝6時に東京のホテルを出発し、仙台・塩釜と見学、14時には東京に戻るという強行軍でした。
最初に仙台メディアテーク、伊東豊雄の設計です。90年代世界を代表する建築のひとつです。なんといっても特徴はぐねぐねとねじれたチューブ状の柱。1995年のコンペ当時学生だった私もその提案がいかに影響力があるものであるかを感じたことを記憶してます。
次に阿部仁史設計の菅野美術館。こちらは内部が撮影禁止で紹介できないのが残念。鉄板を2枚サンドイッチ状の板で建築を支えています。自然光で作品を鑑賞できること、性能を満たす工夫が随所に見られることにも感心しました。
帰りの東京へ向かう新幹線の中、この2つの建築は「近代」に対する距離感が似ていると思いました。メディアテークでは、柱がグリットの上にのらないことにより近代建築を超えた更なる自由を獲得し、菅野美術館では近代建築の巨匠たちにみられるシークエンス(移動することで変化する景色)をさらに有機的に発展させています。ザクッとした表現でスミマセン、何れも秀逸です。